お子さまの急な発熱は不安だと思います。
しかし、熱を出したからといって、すぐに対処をしなければいけないというわけではありません、慌てず適切な対処をしてあげてください。
○熱が出た時の対処法
発熱時は、以下の2つに注意してください。
1)意識ははっきりしているか?痙攣していないか
2)顔色は悪くないか?
苦しそうだけど、意識がはっきりしていて、痙攣もなく顔色も良い時は、ひとまずお子さまをゆっくり休ませて、発熱による苦痛を和らげるホームケアをしてあげてください。
○ホームケアの方法
急な発熱時のホームケアの方法として一番良いのが氷のう、氷枕などで冷やすことです。
おでこに貼って熱を和らげるものもありますが、氷のうや氷枕の方が効果的です。
○氷のう、氷枕の使い方・あてる部位
体の中でも、大きな血管が走っている“首周り”や“足の付け根”などを重点的に冷やすと効果的です。
あくまでも、苦痛を和らげるための一時的な処置と考えてください。
解熱剤も同様、病気を治す薬ではないので、病気自体が治らなければ解熱剤の効果が切れた後に再び発熱してしまいます。
○発熱時の服装
熱が上がっている時は、手足は冷たくなり、震えが出ます。その時は体を温めてください。
熱が上がりきると手足は暖かくなるので、その時は熱がこもらないよう薄着にしてください。
○どうして熱が出るのか
お子さまの発熱は、体内に侵入した病原体などをやっつけようとする正常な反応です。
しかし、あまりにも熱が高く、ぐったりしていて水分もちゃんと取れないような状態の時は、体力をどんどん消耗してしまいます。
○高熱が脳に影響する場合
「40℃も熱があり、頭がおかしくなってしまうのではないか」と相談を受けることがあります。
40℃の発熱でも、痙攣がなく、意識がはっきりしていて顔色も良ければ問題ありません。お子さまの状態をよく観察し、それでも不安な時は遠慮なくご相談ください。
○発熱が続く時
3日以内で治まるようであれば、風邪などを原因とする発熱と考えられます。
4日以上続く場合は、ウイルス感染以外に原因がないか判断する必要があります。
保護者が落ち着いて対処することで、お子さまの気持ちが落ち着きます。
もし、お子さまが発熱し、対処方法に迷った場合も遠慮なくお問い合わせください。
エンゼルこどもクリニック 院長
- 医学博士 / 日本小児科学会 小児科専門医 / 日本アレルギー学会 アレルギー専門医 / 日本血液学会 血液専門医
- 【所属学会】日本小児アレルギー学会 / 日本小児血液・がん学会 / 日本夜尿症学会 / 日本小児耳鼻咽喉科学会 など
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